【3級第1回】簿記検定3級 試験問題

第1問

下記の取引の仕訳を示しなさい。ただし、勘定科目はプルダウンの中から最も適当と思われるものを選び、選択すること。

1 得意先に対する売掛金¥450,000について、電子債権記録機関から取引銀行を通じて電子記録債権の発生記録の通知を受けた。
借方科目 金額 貸方科目 金額
2 1株当たり¥150,000で10株の株式を発行し、合計¥1,500,000の払込みを受けて株式会社を設立した。払込金はすべて普通預金口座に預け入れられた。
借方科目 金額 貸方科目 金額
3 店舗にかかる固定資産税の第2期分¥18,000を銀行にて現金で納付した。
借方科目 金額 貸方科目 金額
4 得意先宮崎商店の倒産により、同店に対する売掛金(前期販売分)¥39,000が貸倒れとなった。なお、貸倒引当金の残高は¥15,000である。
借方科目 金額 貸方科目 金額
5 決算日につき、消費税の処理(税抜方式)を行う。決算日における仮払消費税勘定の残高は¥870,000、仮受消費税勘定の残高は¥1,050,000である。
借方科目 金額 貸方科目 金額
6 長野商店に、商品¥150,000を売り上げ、送料¥3,000を含めた¥153,000を掛けとした。また、商品の発送時に、配送業者に送料¥3,000を現金で支払い、費用として処理した。
借方科目 金額 貸方科目 金額
7 仕入勘定において算定された売上原価¥420,000を損益勘定へ振り替えた。
借方科目 金額 貸方科目 金額
8 商品¥300,000を売り上げ、代金のうち¥75,000は現金で受け取り、残額は掛けとした。そこで、入金伝票を次のように作成したとき、振替伝票に記入される仕訳を示しなさい。なお、3伝票制を採用している。
入 金 伝 票
科 目金 額
売 掛 金75,000
借方科目 金額 貸方科目 金額
9 鹿児島商店から掛けで仕入れていた商品¥240,000のうち、¥105,000が品違いのため返品をした。この分は同店に対する掛け代金より差し引かれた。
借方科目 金額 貸方科目 金額
10 従業員の給料から控除していた社会保険料¥1,800と会社負担の社会保険料¥1,800を合わせて現金で納付した。
借方科目 金額 貸方科目 金額
11 土地付き建物¥4,500,000(うち建物¥1,500,000、土地¥3,000,000)を購入し、売買手数料(それぞれの代金の3%)を加えた総額を普通預金口座から振り込むとともに引渡しを受けた。
借方科目 金額 貸方科目 金額
12 借入金(元金均等返済)の今月返済分の元本¥270,000および利息(各自計算)が普通預金口座から引き落とされた。利息の引落額は未返済の元本¥1,350,000に利率年3.65%を適用し、30日分の日割計算(1年を365日とする)した額である。
借方科目 金額 貸方科目 金額
13 建物の改築と修繕を行い、代金¥4,500,000を普通預金口座から支払った。支出額のうち資本的支出は ¥3,600,000であり、収益的支出は¥900,000である。
借方科目 金額 貸方科目 金額
14 株主総会を開催し、繰越利益剰余金の処分を次のとおり決定した。
株主配当金:¥75,000 利益準備金:¥7,500
借方科目 金額 貸方科目 金額
15 従業員が出張から戻り、下記の報告書および領収書を提出したので、本日、全額を費用として処理した。旅費交通費等報告書記載の金額は、その全額を従業員が立て替えて支払っており、月末に従業員に支払うこととした。なお、電車運賃は領収書なしでも費用計上することにしている。
旅費交通費等報告書 福岡明子
移 動 先手 段 等領収書金 額
佐 賀 商 店電車3,000
ホテル佐賀宿泊12,000
帰 社電車3,000
合 計 18,000
領 収 書
NS商事㈱
福岡明子 様
金 12,000円
但し、宿泊料として
ホテル佐賀
借方科目 金額 貸方科目 金額

第2問(1)

下記の取引等にもとづいて、答案用紙の3つの勘定を完成させなさい。なお、会計期間はX8年4月1日からX9年3月31日までの1年間である。

[解答上の留意事項]

  • 空欄は(日付)[概要] <金額> の順である。(日付)は採点対象としないため、空欄のままでもよい。
  • 解答にあたり、摘要欄の勘定科目等はプルダウンの中から選び、選択しなさい。なお、勘定科目等はこの設問の中で複数回使用してよい。
  • 6月23日の株主総会において、繰越利益剰余金から次のとおり配当金の支払い等を行うことを決議した。実際に配当金を支払うのは7月以降である。

    配当金:¥150,000利益準備金¥15,000

  • 3月31日に決算日をむかえ、必要な決算整理を行う。
    決算整理は次の[資料]にもとづいて、仕入および法人税等の金額を求めること。なお、「その他費用」は出題の便宜上、仕入と法人税等以外の費用をまとめたものである。

[資料]

  1. 期首商品棚卸高:¥1,200,000
  2. 決算整理前の仕入勘定残高:¥10,800,000
  3. 期末商品棚卸高:¥1,500,000
  1. 売上原価は仕入勘定で算定する。
  2. 税引前の当期純利益の 30%を法人税等として計上する。

損益

3/31 仕入 3/31 売上 15,000,000
その他の費用 4,350,000 受取手数料 600,000

利益準備金

4/1 前期繰越 330,000

繰越利益剰余金

6/23 未払配当金 150,000 4/1 前期繰越 390,000
15,000

第2問(2)

次の文章の空欄にあてはまる適切な語句をプルダウンの中から選びなさい。

1 3伝票制において、現金の入出金を伴わない取引は 伝票に記入する。
2 貸倒引当金は受取手形や売掛金に対する 勘定である。
3 株式会社の資本は、株主からの出資額を表す資本金と、経営活動から獲得した利益の留保額を表す に区別して表す。
4 企業の経営活動の結果、期末資本が期首資本より大きくなった場合の差額を という。
5 仕入・給料・広告宣伝費など、経営活動の結果として資本が減少する原因を という。

第3問

当社(会計期間はX8年4月1日からX9年3月31日までの1年間)の ⑴ 決算整理前残高試算表および ⑵ 決算整理事項等にもとづいて、下記の問に答えなさい。なお、出題の便宜上、解答に影響しない費用は「その他の費用」に合計額を示している。

(1)決算整理前残高試算表

借方 勘定科目 貸方
238,800 現金
1,116,000 普通預金
2,700,000 売掛金
1,285,200 仮払消費税
729,000 繰越商品
5,400,000 備品
買掛金 2,100,000
仮受消費税 1,800,000
貸倒引当金 24,000
備品減価償却累計額 1,080,000
資本金 5,400,000
繰越利益剰余金 636,000
売上 18,000,000
受取手数料 360,000
12,852,000 仕入
2,340,000 支払家賃
105,000 租税公課
2,634,000 その他の費用
29,400,000 29,400,000

(2) 決算整理事項等

  • 普通預金口座から買掛金¥180,000を支払ったが、この取引の記帳がまだ行われていない。
  • 売掛金の期末残高に対して、2%の貸倒れを見積もる。貸倒引当金の設定は差額補充法による。
  • 期末商品棚卸高は¥981,000である
  • 備品について、定額法(耐用年数10年、残存価額ゼロ)により減価償却を行う。
  • 購入時に費用処理していた収入印紙の未使用高が¥9,000であるため、貯蔵品へ振り替える。
  • 消費税(税抜方式)の処理を行う。
  • 支払家賃の残高は13か月分であるため、1か月分を前払計上する。
  • 受取手数料は全額当期の3月1日に向こう1年分の手数料を受け取ったものであるため、前受額を月割で計上する。

決算整理後残高試算表

借方 勘定科目 貸方
238,800 現金
普通預金
売掛金
繰越商品
貯蔵品
家賃
備品
買掛金
消費税
手数料
貸倒引当金
備品減価償却累計額
資本金 5,400,000
繰越利益剰余金
売上
受取手数料
仕入
支払家賃
租税公課
貸倒引当金繰入
減価償却費
2,634,000 その他の費用

問1 答案用紙の決算整理後残高試算表を完成しなさい。

問2 当期純利益または当期純損失の金額を答えなさい。なお、当期純損失の場合は金額の前にマイナス符号(-)を入力し△を付して示すこと。